特集その1


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特集その2
カマネコ探検隊隊長こと浦田さんが、博士号を取った時の新聞記事文
「カルスト学」初の博士号 都立大の浦田健作さん /東京 98.04.09 朝刊 東京版 写図有 (全799字)  観光鍾乳洞などで身近なカルスト地形の成り立ちを、系統立てて研究しようという 新しい学問「カルスト学」博士が、都立大学(八王子市)に誕生した。日本有数のカ ルスト台地、平尾台(北九州市など)を遊び場にして育った浦田健作さん(三九)= 北九州市戸畑区。これまでの研究は、地形、地質、水文、古生物学などに細分化され ていたといい、指導した同大理学部の堀信行教授は「カルスト地形をトータルに理解 する枠組み作りへの一歩として期待している」と話す。  浦田さんの強みは、約二十五年の経験を誇るケービングの技術。ケービングとは洞 くつをもぐることで、愛好家はまだ全国に二千人足らずだ。浦田さんは中学生のころ から、平尾台の鍾乳洞にもぐっていて、「平尾台は自分の庭のようなもの」という。  博士号を取った論文は「九州北部、平尾台カルスト・システムの形成」。浦田さん は約十五年かけ、鍾乳洞が百六十余ある平尾台の地下水の流れを追った。そのフィー ルドワークの成果を基に、ドリーネ(くぼ地)や鍾乳洞など独特な地形ができる仕組 みを解明した。  堀教授は「平尾台を例に、普段見えない地下の世界を生々しく見えるようにした。 フィールドワークを含めた研究の方法論を提示したことで、平尾台以外の地域でも同 じような研究が進むきっかけになれば」と評価する。  カルスト地形ができる過程は、二酸化炭素(CO2)循環のメカニズムと密接に関 係するので、地球温暖化問題の視点から、その研究に、いま世界の関心が高まってい るという。  洞くつの魅力を「人間にとって未知・非日常的な世界。居心地は悪いけど、そうい う世界が身近にあると思うと、わくわくしてしまう」と語る浦田さん。洞くつがどん な風にできたのかを、とことん突き止めたいという。  現在、都立大の研究生として、就職活動中の身。今夏には、小笠原諸島にある海中 鍾乳洞の調査にも参加する予定だ。  【写真説明】  浦田健作さん 朝日新聞社


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